デキる営業は日程調整メールがスゴい! 書き方や注意点を例文付きで解説

日程調整に必要不可欠なメールのやりとりは基本的に「減点方式」で、間違った文面を送ってしまうと相手にマイナスな印象を与えたり、なかなか調整できずに成果を上げるチャンスを逃してしまうリスクが高まってしまいます。そこで今回は、新人営業マンや日程調整する機会が多いルートセールスマンにむけて、明日から使える日程調整メールのマナーやフレーズ、注意点などをまとめました。
目次
日程調整メールで書いておくべき要素
日程調整メールを作成する際は、読み手にとって分かりやすい構成を心がけてください。情報の過不足は、知らず知らずに相手のイメージを悪くしてしまう大きな「減点要素」です。特に相手に失礼がないように配慮するあまり、必要のない文章が増えるケースが多いので、単純明快さでシンプルな文章づくりを意識しましょう。
件名
件名は日程調整において特に大切な要素の1つです。理想型は「件名だけ見れば、やりとりの相手や用件が理解できる」という構成です。具体的には社名を文頭に記入し、次に日程調整である内容を続けてください。こうすることで、相手は受信フォルダ上でおおまかなメール内容を予想しやすくなるほか、他のメールに埋もれてしまうリスクを下げられます。
■サンプル
件名:【株式会社Srush】弊社新サービスのご提案の日程について
宛名
業種や会社の風土にもよりますが、デキる営業マンは相手の苗字のみを記載する人が多いです。一般的には会社名・部署名・役職・苗字がマストとされていますが、ルートセールスのように既に関係値が築けている場合、そこまで重視されることはありません。
冒頭の挨拶文
デキる営業は「お世話になります。●●会社の●●です」の後に「表題についてご相談させていただきたく、連絡差し上げました」の一文で挨拶文を完結させます。冗長な挨拶文は減点要素なので、初対面の相手でなければ簡潔にまとめて、いち早く用件と日時を提案できるよう意識してください。
■サンプル
お世話になります。
株式会社Srushの山田です。
表題についてご相談させていただきたく、連絡差し上げました。
用件
日程調整の目的を候補日を提示する前に記載します。用件をどれだけ詳細に書けばいいのかはケースバイケースですが、原則シンプルで問題なく、件名に用件を記載している場合は省略しても構いません。
開始時刻・終了時刻
基本的に一週間後以降を目安に候補を3つ提示しましょう。また、基本的に今日・明日・明後日の訪問は避けてください。さらに相手との関係値や訪問先の距離にもよりますが、開始時刻はそれぞれの日にちの「午前」、「午後」を提示することがおすすめです。先方が都合を合わせやすく、再調整が発生しにくくなります。
■サンプル
1.1月14日(月)午後
2.1月15日(火)午前
3.1月17日(木)午後
場所
ルートセールスの場合、訪問する場所は客先おおよそ固定されるので、デキる営業は1通目では住所は書かず、候補日時と「伺いたく」のように端的に記載することが多いです。日程が決定まった時点で訪問先の住所などの詳細を確認しましょう。
人数
場所と同様、日程決定後に確認しましょう。その際は「●●(場所)に●●と計●人で伺います」と端的に記載します。
■サンプル
●●月●●日●●時に貴社に技術担当者と計2人で伺います。
締めの挨拶文
日程候補の直下に「日程が合わない場合はお申し付けください」など、都合が合わないケースを想定した短文を記入してください。それ以外の改まった挨拶文は必要ありません。
■サンプル
日程調整が難しい場合はお申し付けくださいませ。
何卒、よろしくお願いします。
署名
会社名、所属部署、役職、氏名、電話番号(固定・携帯)、メールアドレスなどの情報を記載します。毎回記入していると時間と手間が非常にかかるので、自動的に記載されるように登録してください。
日程調整メールの例文
日程調整メールの内容は、日程候補を提示する人や再調整などのケースによって異なります。ただ、先述した「シンプルで伝わりやすい」というポイントはいずれも重要です。それを踏まえたそれぞれの例文を以下で紹介するので活用してください。
こちらから日程を提示する場合の例文
件名:【●●株式会社】●●の打ち合わせの日程調整
●●様
お世話になります。
●●株式会社の××です。表題の件について訪問したく、連絡差し上げました。
以下に用件と候補日を挙げておりますので、ご確認いただけますでしょうか。
■日程候補
1.●月●日(●曜日)午後
2.●月●日(●曜日)午前
3.●月●日(●曜日)午後
日程が合わない場合はお申し付けくださいませ。
何卒、よろしくお願いします。
相手に日程を提示いただく場合の例文
件名:【●●株式会社】●●の打ち合わせの日程調整
●●様お世話になります。●●株式会社の××です。
表題の件について訪問したく、連絡差し上げました。
つきましては、●●様のご都合の宜しい日時を頂けますと幸いです。
お手数かけますが、何卒、よろしくお願いします。
相手の返信に対する例文(日程の折り合いがついた場合)
件名:Re:【●●株式会社】●●の打ち合わせの日程調整
●●様
日時をご指定いただき、ありがとうございました。
それでは、下記の日時に訪問させてくださいませ。
■訪問日時
●月●日(●曜日)13時~14時
当日は貴社オフィスに私と上司の2名で伺います。
何卒、よろしくお願いします。
相手の返信に対する例文(再度調整が必要な場合)
件名:Re:【●●株式会社】●●の打ち合わせの日程調整
●●様
日時をご指定いただき、ありがとうございました。
大変申し訳ないのですが当日のスケジュールが埋まっておりまして、どうしても調整できないため、再度、調整させていただけますと幸いです。
こちらかから提示いたしました候補日で調整していただいたにも関わらず、再度お手をわずらわせてしまい、大変申し訳ありません。
■代替日候補
1.●月●日(●曜日)午後
2.●月●日(●曜日)午前
3.●月●日(●曜日)午後
お手数かけますが、何卒、よろしくお願いします。
決まった日程を再調整したい場合の例文
件名:【●●株式会社】打ち合わせの再調整のお願い
●●様
お世話になります。
●●株式会社の××です。表題の件について連絡差し上げました。
●日に決定しておりました訪問の件ですが、●●日以降で再調整をご検討いただけないでしょうか。
すでに決定した日付の変更で大変心苦しいのですが、急なトラブルの対応で訪問が難しくなったため、お願いした次第でございます。
■再調整の日付
・●●日以降
何卒、よろしくお願いします。
日程調整後のフォローメールの例文
当日、予定通りに訪問するためには日程調整後のフォローメールが欠かせません。フォローメールを送るタイミングは、訪問日の2営業日前が一般的です。また、1~2日中に確定した訪問については当日の朝にフォローメールを送りましょう。
件名:Re:【●●株式会社】●月●日の打ち合わせの確認
●●様
お世話になります。
●●株式会社の××です。表題の件についてお伺いしたく、連絡差し上げました。
●月●日に訪問させていただきますので、当日はよろしくお願いします。
日程調整メールの書き方のコツ・注意点
デキる営業は日程調整する際に想像力を働かせ、訪問先の相手の働き方などを考慮してベストな時間帯を選択できるように日程を提示します。さらにできるだけ、相手に日程を考えさせる手間である「検討コスト」を抑える書き方もポイントの1つです。
近すぎる日程はなるべく避ける
急な訪問の依頼は、相手に調整の手間をかけさせる恐れがあるのでなるべく控えましょう。先述したとおり、ルート営業では基本的に1週間後以降で日程調整するのが基本です。
朝早すぎる時間帯や夜遅すぎる時間帯は避ける
始業・終業の前後1時間は、訪問先の相手がメールチェックや帰社後の残作業に追われる可能性があるので避けた方が賢明です。
スケジュールに幅を持たせる
1時間単位のスケジュールでは相手がカレンダーをチェックしたり、前後の予定を調整するなどの「検討コスト」が発生しやすくなります。直行直帰など、相手がスケジュールを組みやすいように時間の幅を設けることを意識しましょう。
候補日は少なすぎず、多すぎないように心がける
検討コストは候補日の選択肢が少なすぎても多すぎても大きくなります。原則、こちらから挙げる際は最低でも候補日は3つ提示してください。細かな点は相手先の関係性や性格、これまでのやりとりに合わせて調整することをおすすめします。
難読文字・間違いやすい名前
相手の名前を間違えてしまうのは、分かりやすい「減点要素」です。また、難読文字の場合は変換にも時間がかかってしまいがちです。担当者が変わったタイミングなどで登録することをおすすめします。
ビジネスマンの常識!メール文に使えるフレーズ
ルートセールスにとって日程調整以外にも、メールは毎日使う必須のツールです。頻出用語や文章のフレーズ、名前などはあらかじめ辞書登録しておきましょう。そうすることで、文章作成の効率化はもちろん、誤変換・誤記入などの「減点要素」も削減できます。
お世話になっております
メールの常套句であり、まず最初に辞書登録すべきなのが「お世話になります」です。「社名・名前」と「表題について~」という冒頭の挨拶を一括して登録すれば、さらなる時短が期待できます。
よろしくお願いいたします
冒頭の挨拶と同様、文末に使用することが多い「よろしくお願いいたします」も辞書登録すべきフレーズの1つです。
ルート営業マンの日程調整におすすめのツール
普段、何気なく行っている日程調整ですが、適切にかつ効率的に行おうとすると、とても奥深い業務です。また、いくらインターネット上で文面のテンプレートがコピーアンドペーストできるとしても、スケジュールの候補日を提示するためのカレンダー確認や移動時間の算定、他の訪問先の兼ね合いなど様々なツールやサイトを用いた周辺情報の確認も含めると、ルート営業マンにとって大きな負担になっています。
そんな日程調整などの負担を軽減し、ルートセールスのパフォーマンスを最大化するサービスが「Srush」です。今回紹介した例文のテンプレートはもちろん、ワンクリックで移動時間やスケジュールの空きを調べられ、さらに自動でメールへの転記も可能など、これまで営業マンが勘や根性で行っていた業務の簡易化を実現。さらに日程調整の相手もわざわざ、キーボードを叩くことなく、返信することができるので「減点要素」の削減にも効果的です。
ルートセールスに必須の日程調整メールに関わる返信ごとの例文や書き方のほか、注意点、マナー、フレーズについて解説しました。ルートセールスは相手先を訪問しなければ、成果を上げられません。その入り口である日程調整メールは、非常に重要な業務です。この機会に自分が作成した日程調整メールを改めて読んでみて、改善すべき点を洗い出して、ツールの導入などを含めて仕事のやり方を変えてみてはいかがでしょうか。