営業戦略・マネジメント

セールスイネーブルメントとは?特徴、おすすめのツール・書籍等を紹介

セールスイネーブルメントとは?特徴、おすすめのツール・書籍等を紹介 営業戦略・マネジメント

「セールスイネーブルメント」は、営業担当者のマンパワーに依存しがちな営業組織のイノベーションに有効な仕組みとして、Microsoft社やAmazonなど海外の大手企業では相次いで導入されています。これから日本でも注目が高まるであろうセールスイネーブルメントの特徴や定義、メリットについて解説します。

セールスイネーブルメントとは何か

セールスイネーブルメントの仕組みは、主に営業の現場に構築します。その基本的な知識について紹介します。

セールスイネーブルメントの定義

セールスイネーブルメント(Sales Enablement)を直訳すると、「営業を有効化する」という意味になります。しばしば、日本語では営業人材開発と訳されることがありますが、営業マンの個人の教育だけではなく「成果を出す人材を育成する組織の仕組み」というのが本来の定義です。

セールスイネーブルメントの特徴

セールスイネーブルメントを確立することで、営業活動におけるのゴールである「成果(受注)を上げる」という目標を達成し続けやすくなります。また、従来は各営業担当者のブラックボックスになりがちがった成果を上げるための「行動(プロセス)」や「知識・スキル」を組織で共有できるため、より属人的な営業からの脱却も図れます。

セールスイネーブルメントを構築するには、SFA(営業支援ツール)などのセールステックのツールから得られるデータが欠かせません。

セールスイネーブルメントを構築する5ステップ

1.営業データの収集・整備

2.セールスイネーブルメントの担当者を選定

3.組織開発のプログラムを実施

4.プログラムと営業成果を検証

5.イネーブルメントを責任者と共有し、PDCAサイクルを策定

セールスイネーブルメントが普及した背景

セールスイネーブルメントを活用したソリューションは、Sales Techのなかでも新しい分野で2000年代から本格化しました。その背景は、会社の部署でも特に属人化が顕著な営業活動の定量的な計測が、テクノロジーの発展で可能になったことが挙げられます。

セールスイネーブルメントの歴史

1995年頃にSFAやプレゼンテーションツールなどが登場し、Sales Techによる営業現場のテクノロジー化が始まりました。2000年から2015年までの間に、SFA/CMRの活用が本格化して、成果を上げるためのアナリティクスが得られる環境が整うなかで、セールスイネーブルメントが生まれたと考えれています。

その動きは、データの精度やSFAなどの機能が充実するごとに加速しており、2015年以降は企業において最も属人化している部署とされる「営業部門」に、セールスイネーブルメントという仕組みづくりによるメスを入れる企業は今後も増えると予想されています。

日本での普及

海外と比べると、日本企業はセールスイネーブルメントの取り組みは少し遅れています。その理由は、営業の成果や数字に対して海外の方がよりシビアであることや、SFAやCMRなどのツールの導入が遅れていることなどが挙げられます。

ただ、2018年頃になるとSFAの導入率が上がり、日本独自の営業文化や企業からの脱却を図るうえでセールスイネーブルメントの構築に取り組む企業が増えつつあります。

セールスイネーブルメントのメリット

セールスイネーブルメントが構築できれば、強い営業組織の開発と成果を出せる人材育成の2つに大きなメリットを得られます。

組織の営業力強化

セールスイネーブルメントは、成果を出している営業マンの顧客へのアプローチ数やその相手、さらにフローなどを可視化・定量化して組織で管理できます。そのため、成果が出ていない営業マンに対して「今月は100件、連絡すること」とか「このタイミングで提案する」などの具体的な改善方法をアドバイスが可能になります。さらにそのアドバイスによる成果もトラッキングできるので、現場に役立つ知識や行動の取捨選択も可能です。

これに加えて、トップ営業マンが個々で所有していた営業スキルやノウハウも共有できるので、組織全体の営業スキルの底上げと平準化も図れます。

人材育成に関わるメリット

新人や成果が上げられない営業マンの育成に対しても、セールスイネーブルメントは有効です。トップ営業マンのパフォーマンスを体系化して、育成プログラムに落とし込むことで社内に「学ぶ文化」が生まれやすくなります。学んだ内容のアウトプットの結果を計測できるので人材育成のPDCAサイクルを回しやすくなるのです。

セールスイネーブルメントツールの紹介

セールスイネーブルメントの構築に使えるSales Techのツールは、国内外で開発・提供されています。そのなかでもインサイドセールスとルート営業・法人営業に有効な2つのツールを紹介します。

Sales Doc.

株式会社株式会社 Innovation & Co.が提供するインサイドセールス向けのセールスイネーブルメントツールが「Sales Doc.」です。ホワイトペーパーや送付した資料の閲覧状況のトラッキングと分析が可能で、クロージングのタイミングやアプローチすべき相手の選定する機能が特長です。さらに営業の各メンバーの成果分析機能で、PDCAサイクルの策定の円滑化も可能です。

Srush

ルート営業や法人営業のセールスネーブルメント構築に効果的なセールスエンゲージメントツールが「Srush」です。2020年12月にβ版の提供を開始しており、カレンダー機能を中心にカスタマーエンゲージメントをスコア化し、訪問相手や提案のタイミングなどを自動で提案します。担当者ごとの行動をトラフィックできるので、トップ営業マンのノウハウの可視化も可能です。

セールスイネーブルメントを学べる書籍

営業マンが日常業務のなかで、セールスイネーブルメントをイチから学べる機会はそう多くありません。そこで、これからセールスイネーブルメントについて知識を深める人におすすめの書籍を2つ紹介します。

セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方

元セールスフォース・ドットコム社のセールスイネーブルメント本部長で、イネーブルメント組織の構築支援の企業を経営している山下貴宏氏が著したセールスイネーブルのガイドブック。セールスイネーブルメントの基本的な知識から、成功事例、取り組み方法など幅広く紹介しています。

営業力を強化する世界最新のプラットフォーム セールス・イネーブルメント

営業力強化分野の先駆的企業であるドイツのミラーハイマングループのCEO、バイロン・マシューズ氏が豊富なデータや成功事例とともに紹介したセールス・イネーブルメントの超実践的ガイドブックです。

セールスイネーブルメントの実現にはSales Techの有効活用が重要

Sales Techの最先端である「セールスイネーブルメント」の構築は、営業現場にデジタルツールを導入しなければ実現することは困難です。例えば、営業の現場に特化したSFA「Srush」は、日程調整から商談後まで各営業の動きを計測し、デキる営業マンの行動を数値化できます。

セールスイネーブルメントの構築には、PDCAやデジタルツールの継続的な利用が重要なので、導入する際は「使いやすさ」も比較検討軸に加えることをおすすめします。

セールスエンゲージメントツールSrush(スラッシュ)